どうもむきぐまです。
突然ですが、はじめて読んだライトノベルっておぼえてますか?
私がはじめてライトノベルを手にしたのは学生の頃、重い病気にかかっているヒロインと平凡な男子高校生が出会い、恋愛をしていく内容のアニメをみたのがきっかけでした。
そのアニメがこちら↓↓
なぜ当時の私がこのアニメに惹かれ、見たこともないライトノベル購入にまでいたったか・・・
今回はずっと書きたかった「半分の月がのぼる空」について作品の魅力や購入にいたった理由などを書いていきたいと思います。
コンテンツ
半分の月がのぼる空とは
半分の月がのぼる空は電撃文庫から刊行された橋本紡(はしもと つむぐ)先生のライトノベル(全8巻)です。
こちらの作品はこのライトのベルがすごい!2007年で作品部門4位を獲得し、作品のヒロインである秋庭里香は2006年度にキャラクター女性部門で6位をとっています。
ライトのベルの他にアニメ・漫画・ドラマ・実写映画・ドラマCD化されており、この作品の人気の高さがうかがえます。
ストーリー
肝炎を患って入院した戎崎裕一は、退屈な入院生活に耐えかねて夜な夜な病院を抜け出しては、看護師の谷崎亜希子に怒られる日々を送っていた。そんなある日、裕一は抜け出しの黙認と引き換えに、同じ病院に入院していた秋庭里香の話し相手になる取引を亜希子と結ぶ。
二人の距離は少しずつ近づいてゆき、里香はほとんど誰にも見せなかった笑顔を裕一に見せるようになる。ある日、里香は「自分が心臓の病気を患っており、もうすぐ死ぬ運命にあること」を裕一に告げる。裕一は戸惑いながらも、自分が里香を意識し始めていることに気づく。
里香と二人で病院を脱走して訪れた「里香の思い出の地、砲台山」で、裕一は知る。里香は、もはや生きる希望を失っている事を。そして里香もまた、知る事になる。裕一の想いを。その想いを知った時、里香は再び生きる希望を取り戻し始める。病院や高校、伊勢の町を舞台に、里香、亜希子、主治医の夏目といった、彼を取り巻く人々との関わりを含め、物語は進んでゆく……。
登場人物
秋庭 里香(あきば りか)
裕一と同い年の女の子。
心臓疾患により、幼い頃から入院生活を余儀なくされている。
読書好きで一見おしとやかそうだが、超わがままで裕一を振り回す。
戎崎 裕一(えざき ゆういち)
ごく平凡な高校2年生。
突然の肝炎で若葉病院に入院するが、退屈に耐え切れずに病室を抜け出す毎日。
特に目標がある訳ではないが、高校卒業後は伊勢を出ようと思っている。
谷崎 亜希子(たにざき あきこ)
元ヤンキーの看護師で気さくな性格だが、怒らせると超怖い。
院を抜け出す裕一の見張り役で、話し相手にもなっている。
夏目 吾郎(なつめ ごろう)
里香の主治医で、以前は東京の大学病院に勤めるエリートだった。
明らさまに裕一を里香から遠ざけようとする。
世古口 司(せこぐち つかさ)
裕一の親友。
大柄な体格に似合わず、お菓子作りが趣味で穏やかな性格。
隠された趣味もあるらしいが…。
水谷 みゆき(みずたに みゆき)
裕一の幼馴染で、面倒見のいいしっかり者。
高校に入ってからは、裕一との関係は疎遠になっている。
半分の月がのぼる空の魅力
先に言っておきますがこの作品に出てくる登場人物は現実でもいそうなごくごく普通の(一部除く)人ばかりです。
半分の月がのぼる空は異世界に転生するわけでもなく、激しい戦闘があるわけでもない、よくある少年と少女の恋愛話です。
私は恋愛もの、特に主要人物が重い病にかかっているものはあまり好きではなくむしろ苦手です。
1時期携帯小説などで人気がでましたが、最終的に死んで終わるんだろうなぁっていう、結末がわかりやすいストーリーや感動こそあるものの終始暗めな内容で気持ちが沈み、見ていてあまりいい気分になれないのが苦手な理由です。
しかし半分の月がのぼる空は少し違っていました。
重いだけではないストーリー
作中でエロ本をめぐる内容の話がでてきます。
この話は少しギャグ要素も入っていて、こういった少し笑えるような話が暗くなりそうな内容を明るくして読みやすくしています。
考えさせられる言葉の数々
秋庭里香やその他の登場人物の感情や命の重さなど、見ていてとても考えさせられる事が多く時には自分と登場人物を重ねて共感したり、命の短さからくる一言に涙させられたりしました。
半分の月がのぼる空をみて気に入った台詞がいっぱいあります。
その中でも秋庭里香が戒崎裕一の告白に対して
「そんなに長くはないよ、でも短くもないよ」という台詞がとても心に残りました。
・自分の命に奇跡はなくいずれ終わりを迎える事
・大好きな彼と一緒にいる時間が長ければ長いほど彼の未来を奪ってしまうこと
里香は裕一の未来を奪って一緒に生きる覚悟をきめたんですね、この時どれだけ辛い選択だったかと思うと泣いてしまいそうです。
好きな人の未来を奪っても、結局自分は遠からず死んでしまうとわかっていてこの台詞を言うのはかなりきつかったと思います。
半分の月がのぼる空はこういった何気ない台詞がぐっと心に響いてくるのが魅力の1つだと思います。
書き方の上手さ
なんも変哲もない日常を描いているだけなのに、命の重さ・時の長さ・人の儚さ。これらの表現がうまく描かれていて話に惹きつけられます。
そしてこれほどまでに登場人物に共感できる作品は無いんじゃないかと思うくらい、彼らの考え方や行動に共感できる所が多く、まるで自分が同じ立場になった時その気持を代弁してくれているような気がします。
ライトノベルを購入した理由
これは単純に秋庭里香の今後が気になったからです。
アニメの最終回は告白して終わりましたが、秋庭里香の病気に関してはその後どうなったのか描かれていませんでした。
結局秋庭里香はどうなるのか、すごく気になって原作を購入しました。
おわりに
今回はじめて1つの本を紹介する記事を書きましたが、半分の月がのぼる空の魅力を100%伝えきれたとは思いません。
以前書いた漫画のランキング形式の記事の方が書くの簡単でした・・・
作者の橋本紡先生が引退を発表して新刊がでなくなったこともあり、半分の月がのぼる空を読む人が少なくならないように紹介記事を書きましたが難しいですね。
この記事を見て少しでも半分の月がのぼる空に興味を持ってくれる方がいたら幸いです。
ちなみに半分の月がのぼる空を読むなら電撃文庫から出版されている全8巻の方をおすすめします。
文春文庫から出されている全4巻の方は後日談など書かれていないことがあるのでKindleなどでどうしても読みたいなどの理由がないなら電撃文庫の方がおすすめです。